2019年のプロ野球もセリーグが巨人、パリーグが西武が優勝を決め、いよいよ日本一に向けた初戦のクライマックスシリーズが始まります。
前回はこちらでパリーグのクライマックスシリーズ ファーストステージの分析をしてみましたが、今回はセリーグのファーストステージの分析をしてみますね。
セリーグは、終盤阪神と広島の3位争いが熾烈でした。ダメパパはやはり広島が3位に残ると思いましたが、最後阪神怒涛の6連勝。
この阪神の連勝期間は完封勝ち4試合、2失点1試合、3失点1試合なので6試合で5失点、1試合あたり1失点以下と阪神投手陣がかなり安定してました。
一方相手は2位DeNA。
DeNAは今年4月後半10連敗を喫するなどペナント前半は比較的下位の順位に沈んでましたが、ここ数年でチーム力が上がってきているのでしょうか。後半戦からはAクラスの順位を安定して維持してきていました。
ソト、筒香など破壊力ある打力とクローザー山崎が安定しているDeNAか、終盤の6連勝の逆転CS進出した阪神の勢いが勝るか、このあたりデータで見てみたいと思います。
クライマックスシリーズ ファーストステージの概要は
まず2019年のセリーグの順位ですが、
1.巨人
2.DeNA
3.阪神
4.広島
5.中日
6.ヤクルト
で確定になりました。
この結果、2019 クライマックスシリーズ ファーストステージは 2位 DeNA x 3位 阪神 となりました。
■開催球場は2位DeNAベイスターズのホーム球場の横浜スタジアム
■開催日は
第1戦 10/5(土)14:00 デーゲーム
第2戦 10/6(日)14:00 デーゲーム
第3戦 10/7(月)18:00 ナイトゲーム
になります。
両チームの公式戦の対戦成績・各種データは
◆公式戦の対戦成績
2019年の公式戦でDeNAと阪神の対戦は全部で25戦ありました。
勝敗は
DeNA 8勝
阪神 16勝
1引き分け
と阪神が大きく勝ち越しています。
◆横浜スタジアムでの対戦成績
横浜スタジアムでの対戦成績12戦となると
DeNA 4勝
阪神 8勝
と対戦成績の結果そのままDeNAはホームの優位性を活かせず阪神は横浜スタジアムを得意としています。
◆横浜スタジアムでの試合内容
横浜スタジアム開催の全12戦のうち2点差以内の試合が6試合、4点差以上の試合が6試合(うち完封試合が3試合)ありますので、横浜スタジアムでの試合は比較的接戦になるケースが多いですが、点差が開くと一方的な展開になるパターンが多いようです。
ちなみに全25戦の両チームの平均得点ですが、DeNAが3.04点、阪神が4.6点、横浜スタジアムでの平均得点は、DeNAが2.62点、阪神が5.40点と阪神が横浜スタジアムでは打ち勝って勝利しているケースが多いです。
DeNAの対阪神チーム成績は
両チームの対戦時のチーム成績ですが、
まずDeNAの対阪神成績は
・打率 :.232
・防御率:3.71
対阪神に対し高打率の打者は
・ソト:.295
・筒香:.293
・神里:.284
これをみると阪神戦のチーム打率が全体的に低く、主軸のソト、筒香でも3割を超えていないこと、最も期待したいソトは43本塁打、108点で打点王を取っているにもかかわらず阪神戦の本塁打数、打点数は4本、6打点と他球団との試合に比べ阪神戦では活躍できていません。
宮崎、ロペスなどのクリーンナップは
・宮崎:.240
・ロペス:.221
と低打率であるため、阪神戦はなかなか得点チャンスを活かせずにシーズンを終えたことが顕著にわかります。
また投手陣も対阪神に対し2点台の防御率のよい投手はいません。
主な先発投手陣の防御率は
・今永:3.26
・濱口:3.29
・上茶谷:3.38
ですので、横浜スタジアムでのDeNAの対阪神戦平均得点が2.62とすると、主力投手陣の防御率が3点台中盤であればこちらもDeNA勝利の確率は下がってきます。
阪神の対DeNA成績は
一方の阪神の対DeNAに対するチーム成績ですが、
・打率 :.258
・防御率:2.64
と阪神の対DeNA成績と比較すると防御率、打率ともに阪神が大きくリードしておりこの差がそのまま両チームの対戦成績に繋がっています。
対DeNAに対し高打率の打者は
・木浪:.314
・福留:.311
・大山:.304
の3名で、ほか近本.275、糸原.274と中軸も安定的に打率を残しています。
主軸で最も打率低いのが
・糸井:.265
ですので、阪神打線自体はDeNA投手陣をどの打順でも平均的に打ち込んでいるようです。
投手陣で対DeNAに対し防御率のよい投手は
・西:1.88
・青柳:2.05
・望月:0.00
辺りの投手が安定していますが、他の主戦投手である
・秋山:3.80
・ガルシア:4.69
あたりは比較的DeNA打線に捕まっています。
ただファーストステージの先発で必要な3名(西、青柳、望月)は2点台以下ですので、データをそのまま見ればここも阪神有利でしょうか。
予想先発と両チームの打線のキーマンは
上記のデータからダメパパはファーストステージ3戦の先発投手を以下のように予想します。
第1戦
DeNA 今永
阪神 西
第2戦
DeNA 上茶谷
阪神 青柳
第3戦
DeNA 濱口
阪神 望月
第1戦はDeNAは過去の経験値と今年の開幕投手である今永かと思います。阪神との相性的にもDeNAのなかでは最も防御率がよい先発投手です。一方、阪神は西を登板させると思います。西は大崩れしない投手であり、試合を中盤まで作れれば阪神の勝率が自然と上がることを考えると初戦は西かと思います。
第2戦はDeNAは上茶谷です。濱口と迷いましたが9月終盤のローテーションの流れ、登板数をみると他で優先的に阪神戦にあてるべき先発投手もいないため上茶谷です。一方阪神は、対DeNA防御率のよい青柳を先発させ、一気に連勝を狙います。
第3戦はDeNAは濱口でしょう。ただ3戦目にもつれている時点で総力戦となるため、場合によりオープナーとして三嶋などの可能性もあるかと思います。いずれにしてもラミレス監督的には早めの継投を頭に入れているため、先発型の投手にはこだわらないかもしれません。阪神は望月です。望月が早めに崩れた場合は、秋山などのロングリリーフも考えられますが、藤川までを如何に最少失点で継投するかがポイント化と思います。
打線のキーマンは
まずDeNAが
・筒香
・宮崎
・ロペス
筒香に関して対西.143、対青柳.154、対望月.333
宮崎は対西.444、対青柳.000、対望月.000
明石は対西.300、対青柳.267、対望月.000
とかなり打てていません。
DeNA勝利の為には打線が爆発する必要があり、筒香、宮崎、ロペスあたりが阪神投手陣をいかに打ち崩すかDeNA勝利の大きなポイントになります。
一方阪神は
・福留
・マルテ
・中谷
です。
福留は対今永.308、対上茶谷.417
マルテは対上茶谷.286、対濱口.714
中谷は対上茶谷.286、対濱口.400
と比較的相性が良いです。
このデータを見ると打線はやはりソフトバンクのほうに分がありそうです。
過去のCSファーストステージを分析してみると
2007年から始まったクライマックスシリーズは前回2018年までで全12回開催されてます。
過去のデータを見てみると
■セリーグ2位がセリーグ3位に勝つ勝率:58% (7勝/12戦)
■セリーグ3位がセリーグ2位に勝つ勝率:42% (5勝/12戦)
■ファーストステージのDeNAの過去の突破率:100%(2回突破/2回出場)
■ファーストステージの阪神の過去の突破率:14%(1回突破/7回出場)
■ファーストステージが2勝0敗で終了したケース:33%(4回/12戦)
■ファーストステージが2勝1敗で終了したケース:58%(7回/12戦)
※2014年は2位阪神が1勝1分でファーストステージ突破
■ファーストステージの1戦目を勝利したチームが突破するケース:84%(10回/12戦)
■ファーストステージの2戦目を勝利したチームが突破するケース:16%(2回/12戦)
このことを今回の対戦に当てはめると、
セリーグ2位のDeNAが1戦目と3戦目を勝ち、2勝1敗でクライマックスファイナルステージに進出する
のが過去のCSファーストステージのパターン上最も可能性が高いと言えます。
結局最終的にはこう予想しました
ここまでいろいろとデータを分析してきましたが、最終的にダメパパは
阪神がファイナルステージに進出すると思います。
過去のCSファーストステージのデータ上はDeNA有利ですが、公式戦のデータ的に阪神がDeNAにここまで有利に試合を進めているとは思いませんでした。
DeNA的には接戦に持ち込み、最後如何にクローザー山崎につなぐかがポイントですが、データを見る限りリードした形で山崎に渡すケースがなかなか難しいのかなと思います。
筒香、ロペス、宮崎の主力が阪神を打ち崩さない限り、DeNA投手陣をまんべんなく打ち崩せる阪神有利は短期決戦とはいえ変わらないかと思います。
ただこうしたデータは当然DeNA首脳陣も理解していると思いますので、ラミレス監督がこうした消極的なデータに対しどのような手を打ってくるのか見ものです。
皆さんの予想は如何でしょうか?
次回はセ・パ クライマックスシリーズのファイナルステージでも予想してみますね。では